広汎性発達障害の子供の特徴

広汎性発達障害の子供の特徴

「広汎性発達障害(PDD)」とは、「自閉症」「アスペルガー症候群」「レッド症候群」「小児期崩壊性障害」「その他の自閉症」という5つの障害の総称です。

主に、「対人関係の障害」「コミュニケーションの障害」「こだわり,あるいは想像力の障害」の3つの障害の程度を基準として診断されます。この3つの傾向が、3歳までに6ヶ月以上見られた場合、広汎性発達障害の可能性があり、日本では三歳児検診で発見されることが多いです。

個々の障害で差異はありますが、他者との会話や行動、やりとりが苦手で、相手の感情を理解することが難しいため、社会的なコミュニケーションを取るのが難しく、対人関係でもトラブルが多くなります。
コミュニケーションの障害では、ことばが出るのが遅かったり、同じ言葉を繰り返したり、オウム返しでしか話をしなかったり、という傾向があります。
決まった行動パターンに執着したり、偏った興味・食事をするといった「こだわり」行動が見られるのも特徴の1つです。

診断基準以外では、「感覚の過敏さ」という特徴もあり、特定の音や匂いに過剰に反応したり、肌に触れられることを嫌います。

アスペルガー症候群のように、知的障害を伴わない場合は、一見落ち着きのない普通の子供、という見え方をするので、かえってしつけのせいといった誤解を受けやすく、それが親の精神面での負荷となりがちです。
社会が子供の広汎性発達障害について正しく理解し、受け入れる環境を整えることが求められています。